スポーツ障害(膝痛)

【スポーツ障害】 【膝:ひざの痛み】

膝痛(スポーツ障害)の原因

膝痛(スポーツ障害)。

子供、学生の運動・スポーツによる故障のうち多いのが膝関節の痛み。当院に来られる子供・学生で多いのも膝痛です。

しかし膝が痛いけど、なぜ痛くなったのか分からないため、ただ冷やしたり温めたり湿布を貼ってやりすごしてませんか?

それでも治らないから病院受診したものの改善しなかったために、どうしたら良いかわからない。このままほっておいて良くなるのだろうか?

そうしていま運動に支障をきたし途方に暮れている方。

そこで膝関節の痛み・違和感の原因を紹介するとともに、これまで数多くの膝痛を改善させてきた当院の施術方法を紹介していきます。

この記事を読むことで、スポーツ障害による膝痛の原因と改善方法が分かります。

自分も実際にマラソンやトライアスロンといった膝を酷使する運動をしていたからわかるのですが、せっかく積み重ねてきた練習が、膝の痛み改善のために数日間から長期間、安静にしなさいと病院の先生に言われたらショックです。

数日間も休みを取ってしまうとパフォーマンスがおちてしまうのが分かるため。

膝痛は基本的に膝蓋骨と呼ばれる、いわゆる膝のお皿を中心に見立てて

お皿の上側が痛いのか、それとも下側、内側、外側、はたまた膝の裏側が痛かったり膝の中が痛かったりと様々です。

今回は、発生頻度が高い症状を取り上げて原因の説明、そして当院での施術内容もお話ししていきたいと思います。

膝の痛みの病状を理解して適切な処置を行うことで数日安静などしなくても素早く運動が再開できるようになりますのでぜひ膝のことを正しく知っていきましょう。

スポーツ障害に多い膝痛

スポーツ障害での膝痛の種類

スポーツ障害による膝痛は主に下の3つのパターンが多いようです。

  • 膝のお皿の上側・下側が痛い。
  • 膝関節の外側が痛い。
  • 膝関節の内側が痛い。

この3つのパターンそれぞれ解説していきます。

お皿の上・下側の痛み:膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

まず一つ目、膝蓋腱炎(しつがいけんえん)。

ひざのお皿の下についている膝蓋腱(しつがいけん:膝蓋靱帯しつがいじんたいとも言う)、

またはお皿の上についている、太ももの大腿四頭筋腱(膝蓋靱帯ともいう)部分が炎症を起こして痛みが出ているものです。

この膝蓋腱炎は別名ジャンパー膝と呼ばれています。

膝痛の原因の一つ膝蓋腱炎

ジャンパー膝(膝蓋腱炎/大腿四頭筋腱付着部炎)とは、膝蓋腱や大腿四頭筋腱の炎症で痛みを発症します。 多くは、バレーボールやバスケットボールなどジャンプ動作を長時間繰り返したり、サッカーのキック動作やダッシュなど走る動作を繰り返したりするなど、を酷使することにより起こるスポーツ障害です。

ジャンパー膝 - Dr.KAKUKOスポーツクリニック


その名の通りバレーボールやバスケットボールのようにジャンプをする競技やボールを蹴るといったサッカーをする人に非常に多く

年齢は12〜20歳までの特に10代の男性に多いのが特徴です。

バレーボールやバスケットボールのようにジャンプをする競技に多い膝痛

ランニングでもお皿の上の大腿四頭筋が酷使されることにより膝蓋腱炎を起こします。

メンテナンスを怠りそのまま放置すると、大腿四頭筋の柔軟性が乏しくなり膝蓋腱炎を起こしやすくなります。

よく走る・ジャンプ・蹴るなどのスポーツをされる方は、この大腿四頭筋の柔軟性を維持できるようにメンテナンスをしていくことが大事になってきます。

走る・ジャンプ・蹴るなどのスポーツ障害による膝痛

別記事でランナーがやっておきたい準備運動についても紹介していますので参考までに。
マラソン前のウォーミングアップとは

運動前の身体が冷えているうちにストレッチを行うと逆に筋肉を傷めてしまい故障の原因になります。

したがって軽めの運動をして身体を温めてから、さらに静的ストレッチではなく動的ストレッチで身体を動かしながらストレッチしましょうと言う内容です。

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)による膝痛の施術法

太ももの大腿四頭筋が、なにかしらの原因で硬く縮んでお皿が上方に引っ張られ痛みが出ているため、この硬くなっている大腿四頭筋を緩めていきます。

この時にやりがちなのが、硬くなった筋肉、凝り固まった部位をやわらかくほぐそうとするために筋肉を揉んだり押さえたりすること。

実は筋肉を揉んだり押さえる行為はかえって傷めてしまいます。痛めた結果、さらに硬くなりますので実はやらない方が良いです。

当院でもよく実演しますが、肩を強くもんだり押さえたりした後、腕を上げようとすると揉む前に比べて腕が重くなってしまっているのがそれです。

当院では揉んだり押さえたりしないでどのような施術を行なうかというと、畑中式メディカルテーピングを用います。

大腿四頭筋から膝関節の周辺に貼っていくことで大腿四頭筋を緩め、膝関節の安定性を向上させていきます。

走る・ジャンプ・蹴るなどのスポーツ障害による膝痛

テーピングと聞いて多くの方は引っ張って貼る。ガチガチに固めるようなテーピングを想像されるかもしれませんが、そうではありません。

引っ張らない。ふんわりと貼りながら筋肉の状態改善を促す。自然治癒を促す特殊な貼り方を行ないます。

テープそのものに薬剤は含まれません。ただの伸縮性のあるキネシオロジーテープです。

ただし大腿四頭筋が非常に硬く縮んで、膝蓋骨の動きが全く戻らないケースもあります。

テーピングをしたうえでさらにアクチベーターという器具を用いて膝蓋骨の動きをさらに引き出していきます。

これは2・3秒、一瞬で終わります。あまりに一瞬のことなのでみなさん驚かれます。

アクチベーターを使用して身体のメンテナンス
アクチベーターを使用

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)の原因には、痛みが出る前からの全身あるいは一部分のバランスの崩れからきているケースがあります。

したがって膝痛を改善させると同時に、全身調整・バランスを見て身体に変なクセがついていないかなどトータルで治していく必要があります。

膝をかばうために腰背部の筋の膨隆がみられる

もし痛みが出だしたら、早めに施術をしたほうが治りも早いので、膝痛、膝蓋腱炎(ジャンパー膝)でお困りの方は、早めの施術をおすすめします。

当院では痛みの状態を正確に捉え原因を探り、その人にあった治療法を提供させていただきます。

膝痛でお困りの方、ぜひ一度、ゆかい整体 にご相談ください!

 

膝の外側の痛み:腸脛靱帯炎(ランナー膝)

ランニングなどでの屈伸を繰り返すことにより、腸脛靱帯と大腿骨外側上顆が擦れ合い、摩擦が起こることで炎症が起こります。 その結果、ランニング時やランニング後に疼痛(とうつう)が生じるのです。

ランナー膝(腸脛靱帯炎)ほか、ランニングで起きやすい膝の ...

ひざの外側に腸脛靭帯 が縦に走っています。

腸脛靱帯炎(ランナー膝)膝痛
腸脛靭帯



図の青い部分が腸脛靭帯。太ももの外側の靭帯のことを言い、太ももの横についている大腿筋膜張筋という筋肉の下部分から腸脛靭帯に移行して膝関節についています。

膝を伸ばすと膝関節側方の前方に、膝を曲げると後方に移動する特徴を持っています。

走ったりひざの曲げ伸ばし動作を繰り返すときには腸脛靭帯が何度も前後に動きます。 

くりかえし何度も腸脛靭帯が膝関節と擦れることで炎症が生じ痛みが出やすくなります。

この腸脛靭帯の部分の痛みを 腸脛靱帯炎(ランナー膝) と呼びます。

腸脛靱帯炎は別名ランナー膝ともいわれ長距離を走るスポーツなどに起こりやすい症状です。

腸脛靱帯炎(ランナー膝)による膝痛

その他のスポーツにおいても、長距離走ったりする機会が増えるとランナー膝になりやすくなります。

トラックを一方向だけでぐるぐる走って片足ばかり負担をかけたり、

慣れない足場の悪いところを走ったりすることで左右の足に不均等に負荷がかかり、片足だけ痛むというケースもよくあります。

また足の外側に荷重をかけて着地するクセのある走り方においても発症しやすくなります。

膝関節の側方へのブレが生じることで腸脛靭帯の炎症を起こしている場合、膝関節だけでなく足関節の可動性・股関節の可動性など、ひざだけでなく周りとの運動連鎖を見ていき問題解決を図っていく必要があります。

腸脛靱帯炎(ランナー膝)による膝痛の施術法

腸脛靱帯炎(ランナー膝)



膝関節の外側の骨の出っ張りと腸脛靱帯がこすれて炎症を起こしているので、炎症を抑えなければいけません。

炎症(熱感)を抑えるためには氷嚢(ひょうのう)で冷やします。

スポーツ障害に氷のう



ここでも揉んだり押さえたりしません。前述したように筋肉は傷めてしまい、硬くなってしまいます。

畑中式のメディカルテーピングを施します。膝まわりの緊張を緩めながら血流を促し炎症を鎮めていきます。

テーピングで筋肉も元の状態に戻り膝関節の安定性が向上されます。

スポーツ障害の膝痛へのテーピング


大腿筋膜張筋へのテーピングと同時に、

股関節にも原因があれば、お尻に付いている中殿筋・大殿筋へのテーピングもおこない股関節の可動・安定性も高めていきます。

スポーツ障害の膝痛で股関節にテーピング

また、走るときに早ければ早くなるほど膝関節の側方への動揺・ブレが生じやすくなりますので

膝関節の安定のためのテープ(固定ではない)を貼り、ブレを減らし安定して走れるようにすることもできます。

スポーツ障害の膝痛へのテーピング

施術するのは痛みの場所だけではなく全身です。股関節や足関節の可動性、筋肉の状態を見て調整する必要があるかもしれません。

再発しないためにもとても大事なことです。

腸脛靱帯炎(ランナー膝)を引き起こしている方は、膝をかばいながら運動をしているため全体のバランスを崩しているケースがあります。

どこかに無理をして筋肉を働かせていたりといった具合に。

膝を改善させると同時に全身状態も見て、変な癖がついていないか、

酷使して他の部位の筋肉が硬く委縮してしまっていないかなど、身体全体を見ながら施術します。

痛みが出たら早めに施術をしたほうが治りも早く変なクセがつきます。修正が大変になってしまいます。

腸脛靱帯炎(ランナー膝)でお困りの方は、できるだけ早いうちに改善させましょう。

膝痛でお困りの方、ぜひ一度、ゆかい整体 にご相談ください!

膝の内側の痛み:鵞足炎 (がそくえん)

膝関節の内側に縫工筋(ほうこうきん)・薄筋(はっきん)・半腱半膜様筋(はんけんはんまくようきん)の腱の付着部があります。

ちなみにアヒルの足のように見えることから総称して鵞足(がそく)と呼ばれています。

これらの腱同士や腱と骨との間の摩擦で炎症を起こし、痛みを引き起こしている症状を鵞足炎(がそくえん)と呼びます。

鵞足炎はランニングサッカーをする人に多く、ランニングで足を後ろに蹴り出す時やサッカーのキック動作で

膝内側に過度の負荷がかかったりすることによって炎症が生じ、痛みが出ています。

スポーツ障害の膝痛、サッカーに多い

そしてメンテナンスを怠ると鵞足(縫工筋・薄筋・半腱半膜様筋)の柔軟性が乏しくなり

腱や滑液包が炎症を起こし、痛みを引き起こしやすくなってしまいます。

したがってよく走るスポーツをされる方は、この鵞足(縫工筋・薄筋・半腱半膜様筋)の柔軟性を維持できるようにメンテナンスをしていくことが大事です。

鵞足炎による膝痛の施術法

鵞足炎においても腱や滑液包が炎症を起こし、痛みを引き起こしややすくなったものであるため、急性期の場合はアイシングで冷やすことが大事になります。

スポーツ障害の膝痛には氷のう



また、硬くなっている鵞足(縫工筋・薄筋・半腱半膜様筋)を緩めていきますが、こちらは3つの内の縫工筋を緩めることで痛みが解消されることが多いように思います。

縫工筋



触診で縫工筋を確認。硬かったり押圧で痛みが出るようであれば、縫工筋にアプローチしています。

これで多くは痛みが軽減されます。

ここでも筋肉を揉んだり押さえたりすると傷めるのでしません。テープを貼って緩めます。

縫工筋テープ

鵞足炎を引き起こしている方は、股関節の可動性の低下が原因であったり膝をかばいながら運動をしているために身体のバランスを崩してしまっているケースがあります。

したがって膝痛を改善させると同時に全身状態も見て、変な癖がついていないか、酷使しているところがないか見ながら治していく必要があります。

痛みが出たら早めに施術をしたほうが治りも早いので、早めに施術を受けてください。

膝痛でお困りの方、ぜひ一度、ゆかい整体 にご相談ください!

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  • この記事を書いた人

上杉 耕生(うえすぎ こうせい)

ゆかい整体 院長
理学療法士
【経歴】
1976年愛媛県八幡浜市生まれ。
1999年愛媛十全医療学院 理学療法士科卒業

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