頭痛を持っている方は、3・4人に一人いるといわれるくらい多くの方が頭痛に悩まされているといいます。頭痛が頻発あるいは慢性的に継続的に続くとなると不安になり、もしかしたら脳の異常をも疑ってしまうかもしれません。
そうした頭痛を症状から原因まで正しく知り適切な対処法・予防法を知ることで、頭痛に対して過度に恐れる必要がなくなります。
原因は何なのかによって対処法・予防方法も異なってきますので、 いま悩まれている頭痛が、どの種類の頭痛なのかをまず把握していきましょう。
目次
頭痛のおおまかな種類
頭痛は大きく分けて
「一次性頭痛」と「二次性頭痛」とに大別されます。
「一次性頭痛」 とは
だいたい皆さんが頭痛を訴えるものの多くはこの一次性頭痛になると思います。そんな一次性頭痛でも3つの種類があります。
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛
もっとも多いといわれるのが「緊張型頭痛」で、その次に多いのが「片頭痛」。そして少数に「群発頭痛」があります。

「二次性頭痛」 とは
二次性頭痛も多種多様ですが代表的なのがくも膜下出血による頭痛で脳に異常がおきて頭痛を生じさせているものです。 「命にかかわる非常に危険な頭痛」でもあります。
突然、
・今までに経験したことのない強烈な頭痛が起こって、
・意識障害を生じたり、
・手足の運動・感覚麻痺が出現したり、
・うまくしゃべることができないなど発声が難しくなったり、
・吐き気・嘔吐をするなど。
これらの症状が出てきたなら速やかに病院受診をして適切な治療を受ける必要があります。
なぜなら、それらは以下の病気による頭痛の可能性が高いからです。
- くも膜下出血
- 脳出血
- 脳腫瘍
- 髄膜炎・脳炎
- 慢性硬膜下血腫

一次性頭痛の中の緊張型頭痛とは
頭痛のなかでも多くの方が一次性頭痛の中の、 「緊張型頭痛」 です。
症状は、あたま全体が重く圧迫されるような締め付けられるような痛みが出ます。
原因としては長時間のデスクワーク、パソコンやスマートフォンの見すぎ、前傾姿勢からくるものなど筋肉からくるもの。目の疲れからくることが多いです。頭の横にある側頭筋や首や肩の筋肉の緊張、血行不良が原因で起こる痛みとなっています。なので、首や肩のコリを併発している場合が多いようです。
また精神的ストレスによるものからくるもの、自律神経の乱れにより引き起こされるものもあります。

緊張型頭痛の解消方法
同じ姿勢でのデスクワークやパソコン・スマートフォンなどの前傾姿勢からくるものなどは、これらの姿勢を長時間とらない、そして緊張しているであろう首や肩まわりの硬くなっている筋肉の適度な運動、そして合間合間の休息が必要です。
主に硬くなっていると考えられるのは
側頭筋

胸鎖乳突筋

後頭下筋群

以上の3つの筋肉が考えられます。
- 側頭筋
- 胸鎖乳突筋
- 後頭下筋群
主にこれらの筋肉の緊張が強まって緊張型頭痛を引き起こしています。
したがって、これらの筋肉を動かす運動やセルフケアマッサージで血行を良くしながら筋肉を緩めていくことが効果的になるわけですが、入浴で温めたり温熱療法で温めるなどといったことでも効果的です。
後頭下筋群を緩めるマッサージ
首回りだけでなく全身を見ましょう
ここまでのお話では、緊張型頭痛は首回り・頭部の筋肉の硬さが原因ですよ。それらの筋肉を緩めていきましょうとお伝えしていきましたが、もちろんこれだけで改善する場合もありますが
全身の状態・バランスにも着目しないといけないことも大いにあります。
これには2つの意味があります。
一つは姿勢の崩れからくるものである場合
一つは首周りだけ緩めようとしても緩まないという事
姿勢の崩れの原因から見ていく
デスクワーク・パソコン・スマートフォンの長時間の姿勢による首の固まりもありますが、もともと首から下の体幹部分に問題があるケースも見逃せません。
良く見受けられるのが、お腹の奥にある大腰筋が硬く縮んでいるケースです。上体が大腰筋に引っ張られているために頭を起こそうとして首周りの過緊張を誘発していることもあります。
したがって、こうした首以外の原因となる部分が全身にちらばっている場合もあるので姿勢バランスから見ていく必要があります。
目的の筋肉だけではなく周りの筋も一緒に緩める
首や肩の原因の後頭下筋や胸鎖乳突筋が硬くなっているからと言って、それらを一生懸命に動かしたりして緩めようとしても緩められないことがあります。
首・肩だけではなく全身の筋肉のバランスを見ていきながら全身運動を交えながら、あるいは目標物の周りにある筋肉も含めて緩めていくと目的の筋肉が緩みやすくなったりもします。
一方の片頭痛とは
「片頭痛」とはこめかみから目の奥にかけてズキンズキンと脈の拍動に合わせるような痛みがありま。痛み自体は強く、吐き気や嘔吐を伴います。こちらも緊張型頭痛と同じく生命にかかわるということはありません 。
片頭痛は脳の血管が拡張することにより起きているものなので、治療においても血管を拡張させるようなことは控えなければなりません。
例えば、温熱療法で温めたり頭や首や肩などを揉みなどのマッサージを行いながら血管拡張を促しては痛みを増すことになりますので逆効果です。
逆に冷たいタオルなどで冷やし血管収縮を促すと痛みの軽減に役立ちます。
まとめ
頭痛の多くは「緊張型頭痛」ですが、なかに生命の危険を脅かす頭痛( 「二次性頭痛」 )もあるので注意が必要です。
そして 「緊張型頭痛」 の原因には「側頭筋」「胸鎖乳突筋」「後頭下筋群」などが挙げられますが、もっと原因をたどるとこれら以外にも全身の筋肉のバランスから着目しないといけない場合もあります。
首や肩回りの筋肉を緩める場合に、時にはさらに周りの筋肉とのつながりも見ていき一緒に緩めていく必要があります。
もう一つの「片頭痛」は血管拡張による痛みであるためマッサージなどは逆効果になります。
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